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新潟県長岡市よりひっそり発信中。 ロックの名盤・迷盤を探しています。
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Built To Spill / Keep It Like A Secret
bts-keep.jpg

採点:★★★★★
総評:すべてのロック・ファンに捧ぐ


このブログ開始以来、初の満点獲得のアルバム。
それがこのBuilt To Spillの『Keep It Like A Secret』(1999年)に決まり。
これは意義なしといったところだろう。

見事としか言いようのないギター・アンサンブル、
そこらの「ポップ職人」には真似できない、卓越したメロディ・センス、
ひねくれ感、遊び心を忘れない安定したリズム隊
それにボーカル、ダグ・マートッシュのかすれた泣きの歌、
これは洋楽ロックの名盤の中でも稀代の傑作に違いない。

「遂にWEEZERに対抗できるバンドが現れた!」というのが、このアルバムの第一印象。
しかし何度か聴くうちに、パワポ/ギタポの枠で収めるには勿体無いぞってくらい、
独特の練り上げられたビルト・トゥ・スピル節ポップを感じさてくれる。
また、前編を通してギター、ベース、ドラムっていう、
基本的なバンドの形を崩さないところも、バンド・サウンドに対するこだわりを感じる。

ラフで荒々しいギターはダイナソーJrを彷彿させるんだけど、
そこまで潰れたファズの音じゃない。
太くて土臭い感じがあって、本当に独特で絶妙な歪み加減。
ギターの音だけでも、このアルバムを聴く価値があるかも。

1曲目”The Plan”、3曲目”Carry the zero”は超名曲。

Built to Spill - Time Trap: Live on Reverb (1999)
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Sunny Day Real Estate / Rising Tide
sunnydayrealestate.jpg

採点:★★★★
総評:これ以上の神懸かりバンドは現れない


2000年発売の4枚目のアルバム。
紛れもなく大傑作。

いろんな感情を揺さぶられる、
まさに「エモ」の完全形である。

「エモ」と言っても、
現在広く一般に使われているような、
その辺のメロコア・バンドや、ギター・ロックバンドがちょこっと進化したような、
安っぽいジャンルの「エモ」のことじゃない。

まだジャンルとして確立されてない頃の、
アンダー・グラウンドなロックの形容の一部としての、
文字通り感情に訴えかける「エモ」である。

サニー・デイ・リアル・エステイトは、
そういった”本来”のエモ・バンドの代表格である。

個人的には、『Diary』(ファースト)〜『ピンクアルバム』(セカンド)の、
いかにも「お金をかけていません!」って出来のアルバムが好きだけど、
完成度では、このアルバムと『How It Feels to Be Something On』(サード)に軍配があがる。

『How It Feels to Be Something On』は文句のない最高傑作だが、
この『Rising Tide』の完成度は、もはや神の領域である。

聴いた瞬間に「もうこのバンドで、次のアルバムはないな。」
という直感が働くほどの、いい意味でのお手上げ状態。
躍動感、高揚感、絶望感、幸福感、、、
すべての感情が詰め込んであるアルバムである。

後にこのバンドの主要メンバーでFire Theftを結成するが、
バンド・アンサンブルとしての真骨頂は未だこのアルバムにある。


Sunny Day Real Estate 'Killed By An Angel'
Kings of Leon / Because of the Times
kingsofleon.jpg

採点:★★★☆
総評:ちょいワル・オヤジ


アメリカ・テネシー州出身のロックバンド。
3兄弟プラスいとこの4人で構成。
この『Because of the Times』は2007年発売のサード・アルバム。

ん?先日聴いたクリブスも、こんな感じの3兄弟のバンドだったな。

まず、バンド名が「チョイワル・オヤジ」みたいやね。
(雑誌『Leon』から安直な連想してしまいました。)

ほうほう、1曲目から緊張感が張り詰めてるね。
7分の大作にも関わらず、すんなり聴けたわ。
声が意外と野太くてアメリカのバンドっぽい感じで素敵。
やっぱり、バンド名通り「チョイワル・オヤジ」っぽい声だわ。

2曲目はユニコーン再結成の第一弾シングルばりに「ワオッ!」だわね。

全編にわたって、広大なアメリカの大地を感じるサウンド。
リズム隊はU2っぽくて、安心して聴けるわ。

8曲目のレゲエ風の曲が意外にもサマになってるね。

他のアルバムは聴いたことがないんだけど、
このアルバムは大御所の風格があるわね。
大物に化ける一歩前って印象だったわ。

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